浄化槽トラブル集

浄化槽(ブロワー)の音がうるさい

ブロワー(モーター)の音がうるさい場合、手でブロワーを押さえてみて下さい。音が静かになれば振動による共鳴の可能性が高く、その場合はブロワーの足の下に防振ゴム等を敷けば収まる場合があります。詳しくは次の項目にて、写真入りでご説明しています。
静かにならないときは、フィルターの劣化や故障と思われますので修理が必要です。浄化槽本体からの異常音はあまりありませんが、排水ポンプが設置されているタイプは、排水ポンプの故障の可能性があります。

ブロワー(モーター)から異音がするときの簡単な対処方法

ブロワーブロワーがうるさかったり、異音がしたりする場合、下記のような対処をすることで簡単に改善できる場合があります。
まず、浄化槽の近くで異音がしている場所を探すと、右の写真のような機械が設置してあると思います。これが「ブロワー(モーター)」です。
ブロワーは、夏は特に高温になっています。素手では絶対に触らず、必ず手袋をするようにしましょう。

まずは、軍手などの手袋をして、右の写真のようにブロワーを抑えてみましょう。これで静かになった場合は、振動による共鳴が原因ですので、次のような対処をすると良いでしょう。

1.ブロワーの下に防振マットを敷く


右の写真のような、ゴム製の防振マットを敷くことで、共鳴を抑えることができます。防振マットは、ホームセンターなどで販売されています。

2.電源コードをまとめる


右の写真のように電源コードをまとめてしまうことで、余計な振動を防ぐことができます。

3.ブロワー周囲の清掃をする


右の写真のように、ブロワーの周囲を清掃することで、余計なものが触れないようにします。

抑えても異音がする時は・・・

抑えたり、上記の対策をとっても異音が収まらない場合は、内部の故障が考えられます。コンセントを抜いて、専門の業者に連絡してください。

ブロワー(モーター)が止まっている

まずコンセントが抜けているケースが多いのでご確認下さい。

コンセントが正常の場合は、ブロワーの故障と思われます。浄化槽内の好気性バクテリアは、酸素が無いと死滅してしまいます。状況によりますが、1日~2日であれば溶存酸素(水中に溶けている酸素)があるので大丈夫と思われますが、長期間止まっていると浄化槽内が腐敗します。再度動き出すときには強い臭気が発生しますので、一度清掃(汲み取り)をした方が安全です。

大体のブロワーは内部に消耗部品の設定があり、交換時期はカバーに注意書きとして書いてある物が多いので、ご確認下さい。

浄化槽からゴボゴボ音がする

浄化槽は、ブロワーが大量の空気をタンク内に送って撹拌しているので、常時水音は発生します。ただし水音が特に大きくなったときは、浄化槽内部の水位が高くなっている可能性があります。

水位が高くなる原因としては、下記のような理由が考えられます。

①放流ポンプの故障
②内部の汚泥が多く詰まっている
③浄化槽内部の流量調整の異常
④雨天時に排水先が冠水して逆流している

④については自然に回復しますが、それ以外は専門業者の点検、調整が必要となります。

臭いが気になる(使用開始直後)

浄化槽はタンク内でバクテリアを繁殖させ、そのバクテリアが汚水の中に含まれる有機物を分解して浄化しています。使用開始直後はバクテリアが充分に増えておらず、浄化処理が不安定で臭気が出やすくなります。

使用条件にもよりますが、安定するのに3カ月~6カ月程度はかかります。早く臭いを抑えたいときは、シーディング剤(バクテリアの繁殖促進剤)を入れると安定が早まります。シーディング剤は大規模なホームセンターであれば、だいたい置いてありますのでお試し下さい。

ただし、長期間臭いが消えないときは機器の異常も考えられます。

臭いが気になる(1年以上使用)

まずブロワー(モーター)が動いているかを確認して下さい。停止している場合はブロワーの故障が原因です。

動いている場合は様々な可能性がありますが、家の中の水回りから臭いがするときは、トラップ(排水の臭気止め)が外れていると思われますので、手直しが必要です。トラップの手直しについては専門業者の対応が必要となります。浄化槽管理業者や、建設会社へご連絡ください。

浄化槽周辺から臭いがするときは、浄化槽内の水質が悪化しているか、清掃(汲み取り)時期の可能性があります。1年以上清掃を実施していない場合は清掃が必要になりますので、各自治体の指定業者で実施して下さい。

水の流れが良くない

排水不良の原因として、下記のようなことが考えられます。

排水先の冠水など排水先の問題
排水ポンプや流量調整装置など浄化槽の問題
浄化槽に行くまでの排水管の問題
清掃(汲み取り)時期

いずれも個人では解決するのは困難ですが、完全に詰まってしまうと浄化槽があふれてしまいます。そうなる前にご相談下さい。

詰まりの兆候として、水を流したときに「ゴボゴボ」と音がしたり、排水に時間がかかる様になったりします。改善の方法としては、浄化槽の機器の調整や修理、排水管の高圧洗浄、清掃(汲み取り)の実施等が考えられます。

浄化槽から虫がわいている

浄化槽からは様々な衛生害虫が発生します。チョウバエやチカイエカなど、飛び回り雑菌を媒介する可能性のある害虫や、アメリカミズアブの幼虫の様にウジ虫に見える形で排水管を上がってくる害虫もいます。

浄化槽では噴霧タイプの防虫剤を使用することが多く、以前は有機リン系の「ジクロルボス」が中心でしたが、中国製冷凍餃子に含まれ中毒患者が発生した事件もあった様に、毒性が強く徐々に減ってきています。変わって哺乳類には影響が少ない「ピレスロイド系」が中心になってきています。

害虫の種類により効果の強弱があり、一般の防虫剤では効果が弱いので浄化槽管理会社へご相談下さい。

引っ越しや本下水になった時の解約は?

一般に、浄化槽の定期点検は1年毎の年間契約が多くなっています。年間の管理費を前受けでお預りするので、期間中に引っ越しや本下水への切り替えになった場合は、点検に伺わなかった回数分が返金されることが多いです。

ただし、それぞれの管理会社により契約の形が異なりますので、契約書の確認が必要です。

長期不在時に一時停止できる?

浄化槽は一部の形式を除き、酸素を必要とする好気性バクテリアが活動しています。その為、電源を切ってしまう(ブレーカーを落とす)と、ブロワー(モーター)が止まってしまいバクテリアも死滅してしまいます。すると浄化槽内の汚水が腐敗して、強い臭気が発生します。ですので、電源を切ることはできるだけ避けてください。

本当の長期の場合は、浄化槽内の汚水を綺麗に清掃(汲み取り)して、水道水を張った状態にすれば、電源を切っても上記のようなトラブルは避けられます。

浄化槽の上に駐車しても大丈夫?

もともと駐車場として作られている場所は専用の工事がしてありますので、通常は問題ありません。ただし、一般の住宅の場合は2tの乗用車までと想定されています。トラックや大型の乗用車は2tを越える車もあり、その場合は破損、落下の危険もあります。また、マンホールは駐車場用と一般用があり、最初から車が乗る事を想定していないタイプもあります。

浄化槽内に落下した場合、死亡事故が起きた事例もあります。ご自分で判断されずに施工会社や専門業者で確認して下さい。

浄化槽から泡が吹いている

まず泡の色をご確認下さい。白い泡の場合は洗剤の成分が発泡しているケースが多いです。茶色の泡の場合は浄化槽内の状態が悪いか、使用者の薬剤の服用が原因と思われます。いずれも様々な可能性がありますが、主に使い始めや冬季の不安定な時期に発生しやすくなります。

対処方法としては、洗剤が原因の場合は使用量を減らして頂ければ解決します。それ以外の場合は、シーディング剤(バクテリア繁殖剤)や消泡剤が必要となります。

浄化槽が割れた(漏水)と言われた

ほとんどの浄化槽はFRP(強化プラスチック)でできています。比較的強度が高く頑丈にできていますが、一方で柔軟性がなく、土圧(周囲の土の圧力)が強い場合にはそこが割れて漏水します。

よほど古い浄化槽でなければガラス繊維と樹脂で補修は可能ですが、浄化槽タンク内に人が入って作業しますので、危険で難しい作業になります。また一度割れた浄化槽は補修して直ったとしても、漏水が再発するケースも多く見られます。

最近では、DCPD(ジシクロペンタジエン)製の浄化槽もあります。特長として、FRPに比べて柔軟性があり、軽量で壊れにくくなっています。もしも漏水が再発するようならば、このタイプにするのが安全です。

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